片・すぐお腹痛くなる。

まだ生きていたのか?!

日記31

 アルバイトの掛け持ちを始めて1か月と少しが過ぎました。「大変でしょう」「疲れるでしょう」と色んな人から労わりの言葉をいただくのです。とはいえ、一つは勝手知ったる我が家のような職場だし、新しく働き始めた場所も陰湿な人がいないので、精神的にはかなりお気楽に働けているのです。ただどうしても肉体的には疲れます。先日、ふだんより早めの時間にベッドに入って、本でも開こうかと思ったところまでは覚えているのですが、気が付くと朝で、つけっ放しの照明が煌々と光っていたのです。もはやこれは睡眠ではなく長めの気絶なのです。
 私の大切なi-pod touchが壊れてしまいました。駐車場の階段を降りているときに、横着にも傘をさしながらダブルジップのパーカーのジッパーを上げようと格闘して、勢い余ってパーカーのポケットに入れていたi-podが滑り落ちてしまったのです。液晶が死んでしまったのです。画面は真っ暗で、二度と点くことはありませんでした。修理屋さんに訊くと、直すのに3週間と2万円かかると言われたのです。新しいの買ったほうが安いです、と修理屋さんは言ったのですが、修理屋さんに行く前に調べた私は知っているのです。もうi-podは生産されていないので、今使っているのと同じものを買うなら6万円もかかってしまうのです。ひと世代前のものでも3万円近くかかるのです。でも3週間と2万円……うーん、と唸って私は一旦引き取ったのです。それからというもの、むかし使っていた古い第4世代のi-pod touchをどこからか引っ張り出してきて、容量が8Gしかないので同期もできず、毎日毎日駐車場から職場までの約10分間の距離を、むかし自分が入れていた曲だけを聴きながら歩いているのです。たいていスーパー戦隊シリーズの主題歌集か、筋肉少女帯のアルバムか、RancidのIndestructibleを聴きます。今までは車のシガーライターからカーステレオにi-podを繋げて歌いながら通退勤していたのですが、第4世代は端子が違うのでカーステレオに繋ぐこともできず、専ら地元のFM局のラジオを聴きながらの通退勤です。午前中の仕事では片道15分程度の距離を走るので、比較的まとまった分量の番組が聴けるのですが、午後の仕事は片道5分しかないので、かなり断片的な情報しか得られないのです。特に午後の仕事の帰り道は、たいてい何らかの番組がゲストを迎えて話を聞いているのですが、ゲストの紹介も話の締めも聴けないので、いつも私は知らない人の話を途中から途中まで聴いているのです。今日は、何かしらのアパレルブランドを立ち上げた人の話を聴いたのです。その人がなんという人で、そのブランドがなんというブランドかはわからないのです。そのアパレルブランドが海外進出したところまでを聴いて、私は車を降りたのです。私はi-pod touchを買うでしょうか。わからないのです。買いたい、買った方がいい、と思うのですが、買うとしたら第6世代だし、せっかく第7世代を持っているのだから、直して使えるようになるなら直した方がいい気もするのです。そんなことを考えているうちにもう1週間も経ってしまったのです。ないならないで生活しているのです。それがなんだか悲しいのです。