片・すぐお腹痛くなる。

まだ生きていたのか?!

日記23 ~ヘルドッグスを観に行ったのです~

 この度眼鏡を新調したのです。眼鏡屋さんに入って、真っ先に目に入ったフレームを、すぐには試着せずに店内を隈なく回って気になったフレームを一通り試着したあとで、やっぱりはじめに目に付いたこのフレームを掛けてみたら、家から掛けてきたみたいにぴったり似合っていたので決めたのです。70年代風ファッションにもよく似合う大きなメタルフレームなのです。
 今日はその眼鏡を受け取りに行って、遠くまでよくものが見えるようになったので、その足で映画を観に行ったのです。原作が好きで好きで、映画化してどうなっただろうと気に掛けていた『ヘルドッグス』です。私は原作の十朱さんというキャラクターが大好きで、私の脳内で十朱さんはすっかり神格化され完全無比の存在となっていたので、実写化では誰が演じようと私の脳内の十朱さんに遠く及ばないだろうと踏んでいたのですが、MIYAVI氏はなかなか健闘していたように思います。全編通して坂口健太郎氏はとても良い貌をしていました。原作からけっこう改変されていて、原作ではひしひしと感じた潜入捜査官として罪を重ねていく出月梧郎の葛藤や、正体が見破られるかもしれないという緊張感が映画ではほとんど描かれなかった(潜入前の出月をあのように描けば、もう潜入捜査官としての葛藤を入れ込むのは無理筋だとは思うのですが)代わりに、ブロマンスがかなり強調されていたように思うのです。ストーリーの組み立てとしては、やはり原作は世界観の強度がかなり高く、そこを変えてしまうと映画はどうしても強度が落ちる気がするのですが、細部に宿る人間味を愛でるという意味では映画も良かったと思うのです。アクションやロケーションも良かったのです。心残りとしては、私は原作の焼肉屋の場面が大好きなので(気になる方は原作を読んでみるとよいのです)、坂口氏と岡田准一氏で該当シーンを見てみたかったのですが、映画では描かれなかったのです。残念無念。
 家へ帰ってから、新旧の眼鏡のフレームを比べてみたら、ほとんど同じ形をしていたのです。どうりで家から掛けてきたみたいにぴったり似合うはずなのです。きっと明日以降だれからも眼鏡を新調したことを気づかれないでしょう。